奇跡の心臓手術に挑む~天才外科医の秘めた決意~ あらすじ

 平成8年12月3日、日本で初めての画期的な外科手術が行われた。動いている心臓をメスで切りとる「バチスタ手術」である。死を宣告された心臓病の患者に生の希望を与える劇的な手術だった。あまりに高度な技術を要するため、それまで日本では取り組む医師がいなかった。

 手術が行われたのは、神奈川県鎌倉市の湘南鎌倉総合病院。執刀医は須磨久善、46歳。日本有数の外科医といわれながら、理想の医療を求めて都内の大病院を去り、この地方病院にやってきた医師だった。須磨のもとに若い医師、看護婦たちが集まり、初めての手術に挑むプロジェクトが生まれた。

 患者は、53歳の銀行員。しかし、最初の手術は病気の進行が早く、失敗に終わった。「手術は時期尚早」と医学界から非難の声が上がったとき、「この手術を続けてほしい」と声をあげたのは、亡くなった銀行員の妻だった。1ヶ月後、二人目の手術希望が現れる。医学界が揺れる中、須磨と病院は「患者の意思がもっとも重要」と手術に踏み切る。手術は無事成功。新しい治療法は広く認められていく。

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